【完】アップルパイ。~ズット君ノ隣デ~
「何やってるのよあんたは!迷惑だわ!!」
お母さんは眉間にしわをよで私を怒鳴り散らした
廊下の向こうには階段の手すりに手をかけているお父さんと弟の姿が見える
お父さんも弟もご立腹の様子だ
っていうか何で私がした事知ってるんだろう?
大介さん達が話したのかな?
私はなんてのん気な事を考えていた
「待って下さい!悪い事をした訳では…!」
「黙っててちょうだい!!桜が何かするたびに私達がどんな目で見られるか!桜は知ってるの!?」
「ご…めんなさっい…」
「何!?全然聞こえない!言いたい事があるなら大きな声でしゃべりなさい!」
しゃべったって私の声なんて聞いてくれないでしょ?
なんてそんな事はいえない。
お母さんの声がだんだん大きくなる。
「いい加減にしてください。桜ちゃんが何かした訳ではありません」
「じゃあこの傷は何だっていうの!っていうかあなたは誰!?」
お母さんは大介さんを見ながら近くにある戸棚を叩いた