【完】アップルパイ。~ズット君ノ隣デ~

「桜、まだ分かってないの?この家に生まれたからには勉強も華道も頑張らなくちゃいけないことはたくさんあるのよ?」



「そんなの分かってるよ!でも…でも!!」



私にだってやりたい事はたくさんあるんだよ。



「…はぁ。本当にあんたは昔からそうね。いつも心配ばかりかけて」



ふとお母さんの髪を見ると白髪が何本かあるのが分かった



…あたしのせいだ。



「もういいわ、自由に生きていきなさい。私達の言う事が聞けないなら家には帰ってこなくていい」



帰ってこなくていい…



やっぱりお母さんは私の事なんて嫌いなの?



「おい。いい加減にしろよババぁ。」



「…大介さん!?」



「なっ…ババぁ!?」



「さっきから聞いてれば何だよ。自分の娘だろうが。ちゃんと責任もって育てろよ。それが出来なきゃ親じゃねぇ」



大介さんは鼻で笑っている



お母さんと私はポカーンと口を開けている



「桜ちゃん行こう」



大介さんはそういって私の手を引いて家を出た



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