【完】アップルパイ。~ズット君ノ隣デ~
「だ…大介さん!!」
私は少し早く歩く大介さんの背中を追いかけた
すると急に立ち止まった
私はその拍子に大介さんの背中にぶつかってしまった
「ゴメンね。桜ちゃん…俺あんなこと…」
大介さんはヘナヘナとしゃがみ込んだ
「構いません。それに…ちょっとスカッとしました。」
「でもっ…」
「いいんですよ。あんな風に言いたい事を言える大介さんが羨ましい…」
私の目から涙がこぼれた
大介さんはスッと立ち上がり私の涙を拭いた
「…桜ちゃん行く所がないなら俺の家に来る?」
「…えっ!?」
私は大介さんの目を見た
「あー…ゴメン。今のなし」
大介さんは顔を赤く染め振り返った
「大介さん、お願いします」
「え?」
「私、大介さんのせいで行く所なくなっちゃったんです。だから一緒に暮らさせて下さい」