【完】アップルパイ。~ズット君ノ隣デ~

「だ…大介さん!!」



私は少し早く歩く大介さんの背中を追いかけた



すると急に立ち止まった



私はその拍子に大介さんの背中にぶつかってしまった



「ゴメンね。桜ちゃん…俺あんなこと…」



大介さんはヘナヘナとしゃがみ込んだ



「構いません。それに…ちょっとスカッとしました。」



「でもっ…」



「いいんですよ。あんな風に言いたい事を言える大介さんが羨ましい…」



私の目から涙がこぼれた



大介さんはスッと立ち上がり私の涙を拭いた



「…桜ちゃん行く所がないなら俺の家に来る?」



「…えっ!?」



私は大介さんの目を見た



「あー…ゴメン。今のなし」



大介さんは顔を赤く染め振り返った



「大介さん、お願いします」



「え?」



「私、大介さんのせいで行く所なくなっちゃったんです。だから一緒に暮らさせて下さい」

< 37 / 137 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop