星くらげ。
「圭ちゃんっ」
圭ちゃん、もとい高岡圭一はお父さんの弟だ。つまりはわたしの叔父さん。
「も〜圭ちゃんってば、いーかげん起きて!」
目覚めの悪い叔父さんにしつこく揺さぶり攻撃をかけていると、ようやく布団から眠そうな顔を出す。
ほんのちょっと目を開けて、圭ちゃんがわたしを確認。
「亜美おはよ」
夢うつつにわたしの名前を呼んだ圭ちゃんの顔が崩れる。ふにゃり、効果音をつけるならこんな感じ。
そんな笑顔を向けられては、さっさと顔洗ってきて、なんて怒る気にもなれない。
「ん〜……いい匂いする。ベーコンエッグ?」
「うん。半熟なんだから冷めないうちに起きてきてね」