ずっと好きだったよ
教室を飛び出し、一目散に家に帰った。家に帰り、自分の部屋に上がりベットに倒れ込んだ。
家に帰ってからも、遥斗のことばかり考えていた。あの時の電話は正直嬉しかった。
《なのに、なのに、あの男はー》
海は心の中で叫んだ。


その夜、亜妃から電話がかかってきた。
「どうだった?今日、一緒に帰ったんでしょ」
海は訊いた。
「うん。帰ったよ」
亜妃はなんだか元気がなかった。
「どうしたの?亜妃、元気ないみたいだけど」
海はすごく心配になった。
「やっぱりさ、翔哉にとって私は、ただの友達みたい」
亜妃は言った。
「えっ・・・・」
海はなんて言ったらいいのか分からなかった。
「今日、話してて分かった。翔哉は私になんの気持ちも抱いてない。私は、翔哉の特別にはなれないのかな」
亜妃は今にも泣き出しそうだった。
「亜妃・・・・」
海はただ名前を呼ぶことしかできなかった。
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