ずっと好きだったよ
二人というのが気まずくて、どうしようもない。遥斗は何も喋らない。ただ、歩いているだけ。時々、欠伸をしながら。翔哉とはまたタイプが違う。なんで、二人が友達になったのか不思議だ。
海は勇気を出して、話しかけてみた。
「あの~、送ってくれてありがとう。本当はちょっと怖かったんだよね」
海は言った。
「別に」
遥斗は言った。
《なんだ~こいつ。ありえない。人が話しかけてやったのに》海は声には出さず、がまんした。
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