ずっと好きだったよ
翌日。学校に行くと、亜妃から昨日のことを聞かれた。
「昨日、あれからどうだった?」
亜妃はなんだか嬉しそうに訊いてきた。
「別に」
海は短く答えを返した。
「海、なんか怒ってる?」
亜妃は、私の不機嫌さに気付いたらしかった。
「何なの、あの男は。ありえない」
海は亜妃に昨日のことを話した。
「なるほどね。確かに、ちょっと暗かったよね」
「ちょっとどころじゃないって」
海はつっこんだ。
「翔哉とタイプ違うもんね。なんで友達になったんだろ。聞いてみよっか」
亜妃も、私と同じことを考えていたらしい。

昼休みになり、亜妃とお弁当を食べようとした時、教室のドアが突然開いた。
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