恋の坂道発進―2010年バレンタイン短編―




「好きです。塩崎先生のこと、ずっと好きでした。他の人がみんな塩崎先生のこと好きだけど、誰にも負けないくらい好きだし、見た目が好きとかじゃなくて。でも、顔とか声とかも好きなんですけど、それよりもあの・・・・・・ちょっとした優しさとか、いじわるそうなのに、実はすごく私のこと考えてくれたりとかして・・・・・・そういう所も好きで」







「わかったから。もういい。もういいよ」








塩崎先生の胸にすっぽりと。


抱きしめられてしまった。







あの、超人気者の塩崎先生が私を抱きしめている。







「それ以上、言わなくていい。お前の気持ちはちゃんと伝わってるから」








車の後ろにふたりでしゃがんだ。







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