恋の坂道発進―2010年バレンタイン短編―




「どうしたんだ?」



おっと。


変態になるところだった。




「すいません」




平常心を取り戻そうとするけれど、そんなこと絶対無理!!



見てしまった。


ドキンってしてしまった。

見なかったフリなんてできない。



目をそらしても、この胸がドキドキし続けている。




エンジンをかける。




またチラ見。




あ。


右の耳にピアスの穴の跡がある。



きっと、中学高校時代、ちょっとやんちゃしてたんだろうな。


真面目なフリして先生してるけど、夜になると別の顔がある・・・・・・みたいな。




指――――!!




指フェチの私にはたまらない指。



ごつごつしてないしなやかな指。



でも、関節はしっかりと主張していて、女性の指とは明らかに違う。




完璧に、誰もが惚れちゃうタイプ。






< 8 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop