チャット嬢 華
出会い
「こんにちは♪」
私の仕事はこの第一声から始まる。
チャット嬢の仕事を始めたのは、
18歳の夏だった。
高3のとき受験に失敗した私は
親に言われるがまま、
某大手の予備校に通った。
しかし、
大学に行く気などさらさら無い私は
部屋で一人、
コンビニの女性誌の下に平積みされている
女性向けの高収入アルバイト情報誌を読むことが
一つの楽しみとなっていた。
現実の世界とは
何処か浮世離れした
「夜」の世界に
一種の憧れを持っていた。
しかし
今は親元で暮らしている身。
夜中に出歩くことはもちろん、
アルバイトをするなどもっての他。
なぜなら「受験生」という肩書きで生活しているからだ。
そこで目に止まったのが
『インターネットサービス』。
俗に言うチャット嬢だった。