チャット嬢 華

今日は一応
仮入店だったため、
これで終わり。

事務室に居るオーナーに声をかけ
清算をしてもらった。

30分程度で
報酬は1200円。

途中で客が2ショットチャットに持ち込んだおかげで
少し割高になった。

「じゃあ、またよろしく。
 出勤する前日にメールか電話ちょうだいね。」

そう言われた私は
私服に着替え、ビルをあとにする。


外は薄暗くなっていた。

歓楽街の騒がしいネオンが綺麗。

そう思いながら
私は地下鉄に乗り、
何事もなかったかのように家に帰る。

「ただいまー」

何時も通り無視。

私達は本当に親子なのかな?
と何度考えただろうか。

何時ものことなんだから
気にしてもしょうがない、と思い
部屋に入ってベッドに寝そべる。

なんだか
妙に晴れた気分だ。

「学生」以外の肩書を手に入れた
満足感。

仕事をして自分で稼いだ
達成感。

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