閻魔様のチョコレート
体がなくなったエリザベスから悪い魔法は、とけていました。
今まで、ベッドから動けなかったエリザベスはそれが、嬉しくて嬉しくて、列からはみだしてしまいました。
「きゃーすごい!すごい!
あたし、歩いてる!」
くるくる踊るように歩きます。
「ダディたちに見せたかったなぁ~。」
ぽつりと零れた言葉にエリザベスは寂しくなり、目には涙が溜まってきました。
ぶんぶんと頭を降って泣くのを堪えます。
「はやく帰らなきゃ!」
でも帰るにはどうしたらいいのかな?
そうなのです。
エリザベスには帰り方が分かりません。