1センチの距離
「あたし神永千夏(カミナガチナツ)。ここの2年なの」



「私は宮崎杏(ミヤザキアン)です。高3です」


「あたしは宮城棗(ミヤギナツメ)です。同じく高3です」


「杏ちゃんと棗ちゃんね,よろしく」


「「よろしくお願いします」」


自己紹介を交わした3人はゲームの準備を始めた。




「嵐士から……受付の人から説明は受けた?」


準備が終わり,2人に問い掛ける千夏。


「えっと,ボールを蹴ってボードに当てるんですよね?」


杏が答えると「そぅそぅ」と言う千夏。


「ちなみにミスは2回までね」と付け加えて。



「2人共,がんばってね!」


千夏は2人の肩をポンッと軽く叩くと,ゴールの方へ向かった。



「せめて1枚は当てたいね」と言い合い,順番を決める2人。



まずは杏からだ。


第1球目に見事6番命中。


しかし2球目から外してしまい,1枚で終わった。


「棗,がんばってね!」


「うん!」



次は棗の番。


1球目,2球目と外してしまい後がない状態。

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