それが、あたし
カ レ シ
それからあたし達は
ブランコに並んで座った。
男子がブランコに座ってるのって
不思議な感じだったけど
それよりも
君が隣にいることが
信じられなくて…
緊張して…
震えちゃうから
あたしは気付かれないように
ブランコを漕いだ。
「ごめんな?」
甘い声…
クールな君は何がとも言わずに
ただごめんなと呟いた。
『いえ…』
君は何も知らないんだ。
知らなくていいんだ。
奈緒さんがなぜ別れを告げたか…
あたしがなぜ……。