それが、あたし
ヒルヤスミ
星奈にうまく伝えられないまま
授業の始まりの鐘が鳴り
あたしは何事もなかったかのように
きちんと前を向き、
時折先生の言葉にうなずきながら、
先生の面白くもない親父ギャグに
クラスの笑いを誘うように
ツッコミを入れたりしながら
授業を受けた。
君は不思議だろうね…
なぜあたしがここまで
するのか…
なぜここまで[[良い子]]を
演じようとするのか。
君は素で[[良い子]]だから。
あたしは逃げられないんだ。
演じなくちゃ……