罪恋
2人の距離
「そんな事気にしないよぉ!すぐ治るって!」
「嫌いになった?」
「…嫌いになるわけないじゃん!俊の事大好きだよっ」
里奈は笑顔でそう言った。
でも、その次の日から里奈は学校に来なかった。
担任の先生に聞くと引っ越したらしい。
里奈への想いが忘れられなくて中学3年生になった頃。
親戚の家に泊まりに名古屋に行き、交差点でたまたま里奈を見たんだ。
隣には背が高くてスポーツが得意そうな男が立っていた。
お互い目が合うと里奈は走って逃げたんだ…。
必死で追いかけて腕を掴み呼びとめた。
「里奈!」
「俊…」
「心配した、全然連絡とれねぇからっ」
「俊は、まだあたしの事好き?」
「俺は前の気持ちと変わってねぇよ、里奈もだろ?」
「ストーカー?正直キモいんだけど!」
前とは、まったく違う表情をしている。
「里奈?」