罪恋
ドナーが見つからないまま5ヶ月が経った。
俺達は変わらず、一緒に登下校してデートして少しケンカする毎日を送っている。
今日は久しぶりの病院の日だ…。
何を言われるか凄く怖いけど覚悟はできている。
いろいろ検査をして病室に呼ばれた。
担当医の先生はいつもとは違う表情で話始めた。
「今日は少し大事な話があるんだ」
「わかってる、そんな気がしたよ先生」
「俊、ドナーが見つからないままだと君の命は長くは持たないんだ。だからこそ一刻も早くドナーを見つけたい、あと5ヶ月…俊自身もなるべく安静にして走ったり激しい運動はしないように」
「わかった」
「今後どうするかは明日俊のお母さんと話をするから」
「うん」
「じゃあ、話は以上」
覚悟していたはずなのに…
家に帰ると涙が溢れた。