罪恋


「はぁ…、しょうがねぇな今日だけだからな」



「さんきゅ!早く歌おうぜ〜」



部屋に入ると廊下から声がして尚樹と様子を見に部屋をでた。



なんだ…
女友達のもめ事か?

よく二人の顔をみると同じクラスの前田沙織と真央だった。



「あたし…聞いてないよ!?」



「だって真央、合コンって聞いたら絶対来なかったでしょ…!?」



「高校生になったばっかりなのに合コンなんて…」



「お願い今日だけだから!座ってるだけでいいから、ね!?」



「…わかった」



「本当!?ありがとっ」



「うん…」



前田が説得して部屋に入った。



俺と尚樹も部屋に入り合コンが始まる。



さりげなく真央を見ると隣には尚樹が座っていて至近距離で話かけている。



真央はすごく嫌そうで今にも泣きそうだ。



尚樹が肩に手をかけようとした時、俺は無意識に真央の腕を掴んで引き寄せてしまった。



尚樹は俺の行動をみて驚いていた。



「俊?どうしたんだよ?」


「俺、コイツとぬけるわ」



そのまま真央の腕を引っ張りカラオケボックスを出た。



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