幼なじみ卒業

夕焼けの告白

球技大会が終わり、私は自分の荷物を取りに教室へ行った。

来年の球技大会は全勝しようと心に誓った。

鞄を肩にかけた時、携帯が震えたのが分かった。

携帯を鞄から取り出して開くと、小春からメールが来ていた。

Date 6/5 16:30
桜木小春
Sub 今日一緒に帰れない(>-<)

私用具係で帰るの遅くなる。
真冬も得点係だから、先帰ってて。
ごめんね。

あー小春も真冬も係りをやってたっけ。

私は携帯をジャージのポケットの中に入れて、教室から出た。

階段を下りた時、下駄箱の近くにある自動販売機が目に入った。

そういえば、全勝したら何かおごってって言ってたっけ。

「何か買ってやるか・・・。」

私はそう呟いて財布の中を見ると、百円しか入っていなかっった。

この間最新のゲームを買ってお金がないという事に気が付いた。

・・・でも約束は守らなきゃ。

そう思って自動販売機の中で一番安い百円の天然水を買った。

たいした物じゃないけど、千秋は何でもいいって言ってたし。

何もないよりは安い天然水の方がマシだ。

天然水を持って校庭へ出ると、横に見える渡り廊下の所で千秋が見えた。




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