幼なじみ卒業
「別に私はただ純粋に、千秋の恋を応援出来たらなあって。」

「幼なじみ」で千秋の事は大事に思ってるから。

「幼なじみ」の幸せは私の幸せでもある。

「あ、応援してくれるの?」

千秋は嬉しそうに言った。

「応援するよ!出来る限りはね。
 だから好きな人を教えてくれると協力しやすいけど。
 でも、いいや!気が向いたら教えて!
 そんなにすぐ言えるものじゃないよね!」

最初は教えて欲しかったけど千秋はまだ言えないって言うし。

好きな人が分かったとしても、それを聞いて私がどうにか出来るって訳じゃない。

だから千秋が言いたくなった時に言ってくれればいい。

私はそう思ったんだ。

千秋は私の言葉に対して何も言わなかった。

そして、いきなり自転車のブレーキが掛かった。

いきなりブレーキが掛けられた事により、私の体は傾いて自転車から落ちそうになった。

千秋が自転車から降りたので私も自転車から降りた。

千秋は黙って自転車をその場に止めた。

私は止めた理由が分からない。

忘れ物でも思い出したのか・・・?

「千秋、急に止めてどうしっ・・・」

「どうしたの?」と聞こうとした時、千秋に腕をつかまれた。

「・・・前言撤回。」

千秋は小さい声で言った。

「やっぱり後回しにしてたら先になんか進めない。
 今は言えないじゃなくて、今だから言うんだ。」

私には何の事を言っているのかさっぱり分からない。

この後、千秋の口から信じられない一言が出た。



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