幼なじみ卒業
そして四人で一緒に帰る事となった。

「いやー。本当にありがとう!助かったよ!」

私は三人にそう言った。

「もう二度と手伝いたくない・・・。」

真冬はそう言ってため息をつく。

「お前が留年しても俺知らないからな。」

千秋も笑いながらそう言った。

「留年なんてしないもん!」

私はそう言って千秋の膝を蹴った。

だけど何だかんだ言っても、私はこの「幼なじみ」が大好きだ。

帰り道で私達四人の気持ちのいいおしゃべりが続く。

こんな楽しい関係がずっと続く。

この先もずっと一緒にいる。

そんな風に思っているのは自分だけとまだ気付かない。

変わらない永遠はあるって無邪気に信じていた十五歳の5月の下旬。


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