Heart
「え、何で……。」



上手く声が出せない私に


爽麻君は優しい目でにっこり笑って言った。




「久しぶりだね、美紗ちゃん。それでね、今日何の日か知ってる?」




さっきと同じ質問を繰り返す爽麻君。



何がしたいのかな?



少し首を傾げ答える私。




「今日は……バレンタインデー。」




「正解。」




優しい笑顔の爽麻君。



その笑顔で少し懐かしいような、


やっぱり好きなんだと実感させられる。




言うなら今しかない。



そう思った私は勇気をしぼって言った。




「そ、その、私、……爽麻君が好き。」




声を振り絞って言った私。



好きという言葉を出した瞬間、


顔が火照るのが分かった。
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