I and You
次の日の朝。
食卓で雅子と栄作が朝食をとっている。
メニューは、パンと牛乳だった。

「おはよう」
クローンが元気よく挨拶をする。

「パパ、おはよう!」
栄作は元気よく挨拶する。
クローンが笑顔を見せる。

「おはよう。今日は遅いわね。いいの? 」
雅子が不思議そうに聞いた。

「いつも病院の診察時間前に研究があるからって、早く起きるじゃない」

「研究のことか、なにも急いで研究することじゃないから、これからは皆と一緒に食事をして、仕事に行くことに決めたんだ」
クローンが淡々と話した。

ここでも雅子は、いつもの夫とは違うことを感じた。

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