I and You
夜、寝室。

クローンは、パジャマ姿でベットに腰掛けて缶ビールを飲んでいる。
雅子がパジャマ姿で寝室に入ってくる。

「良かったら、おまえも飲むか? 」
クローンが別の缶ビールを差し出した。

雅子が缶ビールを受け取る。

二人は乾杯した。

「今日はごちそうさまでした。とても美味しかったわ」
雅子は、家族で食事を誘ってもらったことへの礼を言った。

「栄作も喜んでいたわ」
「礼なんかいいさ。雅子と栄作が喜んでもらえるなら」
クローンが謙遜する。

雅子がクローンの横に座った。
知世が言っていたとおり、久しぶりに夫の腕の中に飛び込んでみたい気持ちなった。

雅子の左肩がクローンの右肩に寄りかかった。

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