I and You
しばらくして、クローンを探しに若い女性看護師が屋上にやって来た。

「山形先生!! 」
クローンが倒れている姿を見て、若い看護師は急いで駆け寄った。

「山形先生・・・・・・」
若い看護師は、クローンに意識があるのか確認するため声をかけた。

看護師の呼びかけにクローンは目を覚ます。
クローンは、顔が青ざめて唇が白くなっている。
顔じゅうに汗がにじみ出ていた。

「大丈夫ですか? 」
看護師が心配そうに聞いた。

「たいしたことじゃない」
クローンが起き上がって答えた。
クローンは先ほどまでの頭痛が嘘のように消えていた。

「でも、顔色が少し悪いみたいですけど・・・・・・」
看護師は、明らかにクローンは、どこか体に異変があるような気がしていた。

「大丈夫だ。今日は天気が良くて気持ちがいいから、ここで寝そべっていただけだ」
「寝そべっていた・・・・・・!? こんなところで?」
看護師が不思議な顔をした。

「君は何か私に文句でもあるのか?」
クローンが鋭い目つきで睨むように看護師に聞いた。

「いえ! 別に・・・・・・」
看護師は、クローンに威圧感を感じたため怯えるように答えた。

「診察時間になっても戻ってこないため、探しに来ただけです」
「わかっている。今から戻る」
クローンは、何食わぬ顔で診察室へ戻った。







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