Ｉ and You

一郎は、車を走らせて康夫の別荘に向かう。
運転中も怒りが治まらない。

子供のテレビゲームを買ったことや、牛乳を飲んだことまでは許せた。
だが、賄賂を受け取ったことや良子に手切れ金を渡した行為は、自分自信の生き方や考えて方を踏みつけた行為である。

クローンを見つけたら一発殴ってやりたい。
そんな思いが強くなってゆく。

夕暮れ時、車が康夫の別荘に着く。
一郎は、車から降りて別荘のリビングにやって来た。

「待っていたよ」
クローンはソファに横たわり缶ビールをに飲んでいた。
かなり酔っている。
テーブルには、空の缶ビールがいくつも転がっている。

一郎は、クローンを睨みつけた。