Ｉ and You

殺意

午後十時。

一郎は、康夫の別荘を出て車で大学病院に向かった。
大学病院は、康夫の研究室がある。
そこは別荘から近かった。

大学病院は山手の場所にある。

車を研究室の裏にある空き地に止めた。
空き地は大学病院が私有するもので、康夫の研究室がある建物の裏にある。

研究室は病院から離れた場所にある。職員専用駐車場からは、かなりの距離がある。そのため康夫は空き地に車を止める。

一郎も何度か研究室を訪ねたことがあった。
その時、その空き地に車を止める。

研究室は、何もない敷地に鉄筋コンクリートの建物だった。
そこは関係者以外は立入禁止になっている。

研究室は非常灯の灯りしか見えない。
誰もいない様子だった。

研究室の扉はセキュリティドアになっている。
一郎は、周りを見渡して人がいないのを確認してから暗証番号を入れた。
暗証番号は、康夫から教えられて知っていた。

ドアが開いた。
再び、一郎は周りを見渡して中に入った。









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表紙・目次

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