I and You
「ちょっと、見せてくれないか? 」
一郎が、クローンの顔のほくろから右手の腕の火傷の跡を見た。

「何から何までそっくりだろう」
康夫が自慢そうに言った。

「そうだな」
一郎も感心した。

「はじめまして、よろしく」
クローンが初めて言葉を発した。
康夫は、声まで一郎にそっくりなことに驚いた。

クローンが一郎に握手を求めた。
二人は握手を交わした。

「この実験は成功だ!! 」
康夫が興奮したように喜んだ。

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