I and You
一郎が皿を持ってリビングのソファに座った。

クローンがスーパーのビニール袋を持って戻ってきた。
一郎とさし向かえに座る。

「なかなか美味しそうなハムだな」
クローンは袋からハムを取り出して言った。

「それじゃ、二人の未来に乾杯しよう」
一郎がロックグラスを持って、ブランデーを飲むように勧める。

「乾杯はビールにしないか? 」
クローンは、テーブルの上に置いてある飲みかけの缶ビールを手にした。

「ビール!? 」
毒物のことを気づかれたのか?
一郎は、心臓が止まるような緊迫感があった。


「ビールが残っているんだ。冷えていないがもったいないからな・・・・・・」
缶ビールはクローンが一口飲んでそのままだった。

「これを飲んだらブランデーをいただくよ」
クローンが笑顔で言った。

「そうか、それならそうしよう」
一郎は、無理にブランデーを勧めると変に思われるため、クローンの言うとおりにした。








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