妖怪愛物語
2章
光と影
「なんという名前がええんだろうか・・・」
変えろといった当の本人の狐さんも迷っているらしい。
「うーん・・・・」
まぁでもいきなり、名前変えろって言われてもなぁ・・・
「でも、変えるんならかっこいいのにしたら?」
と、お母さん。めっちゃ人事ですね!
「・・・・・・」
真剣に悩む私。きっとこれからもずっと死ぬまで使う自分の名前だしね。
「そうじゃ!」
「何か思いついたのか!でかした!狐!」
あまり考えていなかったっぽいけど、喜ぶお母さん。
「じゃから、蓮華じゃ・・・・」
「まぁいいから!早く言え!!」
「この神社の名前が、高麗桜神社じゃから、高麗桜から高麗を取って『桜』じゃ!」
可愛い名前だし、私自身もこの神社と桜の木が大好きだから反対する理由もなく。
「うん!それいい!」
私がそういうと、狐さんは嬉しそうな顔をしてくれた。
「よくできたな!狐!」
でも、お母さんがそういった瞬間表情を曇らせたのでした。
「・・・・だから、」