妖怪愛物語
いま、俺”達 ”って言わなかった!?
「空雅さんウチにくるんですか?」
「うん。だって俺家も祠も無いもん。どうせレンレンもくるんでしょ?1人も2人も一緒一緒」
「空雅さんは普通の人にも見えるんですか?」
「見えるよ?」
じゃあウチのお母さん、「この人が妖怪のめっちゃ偉い人だよ!」的なこと言ったらもう空雅さんを離さなくなるだろうな・・・(笑)
なんたって妖怪大好きのお母さんですから!
狐さんでさえ、初対面であそこまで打ち解けてた(?)から、姿が見えるとなったら大興奮間違えなし。
「ならいいや。で、どうやって帰るんですか?」
「あぁ、飛んで帰ったほうが早いんじゃない?」
「そうじゃな、行くぞ」
狐さんははたまた応答を聞こうともせず、軽々と私を宙に持ち上げた。
私、2人に抱き上げられてばっかりだな。うん。