妖怪愛物語




いま、俺”達 ”って言わなかった!?



「空雅さんウチにくるんですか?」


「うん。だって俺家も祠も無いもん。どうせレンレンもくるんでしょ?1人も2人も一緒一緒」


「空雅さんは普通の人にも見えるんですか?」


「見えるよ?」



じゃあウチのお母さん、「この人が妖怪のめっちゃ偉い人だよ!」的なこと言ったらもう空雅さんを離さなくなるだろうな・・・(笑)


なんたって妖怪大好きのお母さんですから!


狐さんでさえ、初対面であそこまで打ち解けてた(?)から、姿が見えるとなったら大興奮間違えなし。



「ならいいや。で、どうやって帰るんですか?」


「あぁ、飛んで帰ったほうが早いんじゃない?」


「そうじゃな、行くぞ」



狐さんははたまた応答を聞こうともせず、軽々と私を宙に持ち上げた。



私、2人に抱き上げられてばっかりだな。うん。



< 156 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop