妖怪愛物語
「空雅さんにちょっくら質問があるのですが」
言ったのはいいものの、よくよく考えてみるとその場には狐さんがいる。しまった。
「そうか、じゃあわしは出かけてくる。その内帰ってくる」
そう言って狐さんは家から飛び出していった。そんな狐さんに何か異変を感じた。
「機嫌・・・悪くなかったですか?」
「だね。どうしたんだろう」
「私が悪いのかなぁ・・・」
元気が無いことを隠して振舞って、心配を無二にした。あげくのはて相談相手は空雅さん。
「そんな事言わないの。桜ちゃんは悪くないよ。んで、相談って何?」