妖怪愛物語



「桜殿」


さっき同様新しい名前で呼び止められる。なんだかむずかゆいな・・・。でも、


「ちょっと待った」


「なんじゃ?」


「その、桜殿ってやめて欲しいので、桜ってよんでくれませんか?」


「・・・・」


「め・い・れ・い・で・す!!」


さすがにこう言ったら聞いてくれるだろう。うん。


「分かった。・・・では行くぞ桜」


行くぞ・・・って、どうやって?どこに行くか知らないんだけど。


「手につかまれ」


ふいに手を差し出される。


「へ?」


「早く」


「は、はい」


何がどうなるのかよく分からないけど、私は狐さんを信用して手を握る。


・・・とたん!


私達の体は宙に浮いた。


「ちょ!?狐さん!!!怖い怖い!!!!」


高い所はどちらかと言うと苦手です。怖い怖い怖い!!!


「こんくらいすぐ慣れるから大丈夫じゃ」


いやいや、大丈夫じゃないですぅうう!!!!!

人間は空飛びませんからぁぁぁぁ!!

慣れれませんんんん!!!!!



そんなこんなの大修羅場の後、空をちょっと間飛んでいたら、狐さんはどこかの山の中に降りた。








< 18 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop