妖怪愛物語




「___ァァァアアアア」


落ちた先で私は重力にはさからえないので、お尻を強打した。


・・・強打?


「いたっ」


私は、井戸から落ちると、水の中・・・ではなく、普通の平地の上にいた。


・・・っていうかここどこ?なんで井戸なのにこんなに広いの?



私は、その場から立ち上がり、あたりを見回していた。


「あんた、ほんと馬鹿ねぇ」


そしたら、聞き覚えのある声がした。


「葉月さん!?」


「桜・・・もうちょっと静かにこれないのかい?」


「だって・・・」


たまたま落ちた井戸がこっちの世界に来る道だなんて気付かなかったんだもん。


「て言うか、あの井戸ここにつながってたんですね」


「知らなかったのかい!?」


「えぇ」


「よくそんなので飛び込んだわね・・・」


私はあはは、と笑った。


落ち着いて考えてみたら、よく生きてたな。自分。




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