妖怪愛物語



空雅という人は・・・とにかく、全身からフェロモンが漂っている。


顔も、非の打ち所のないイケメンさんで・・・



「Comment allez-vous?美しいお嬢さん」


・・・・。


なぜに妖怪とか神様とかの世界の人がフランス語的な何かを話しているんだろうか。


「はぁ・・・・」


「相変わらずきっしょい優男だな」


炎月君が、言った。相変わらずってことは封印されるまえから知り合いだったみたいだ。


「何か言ったかい?ガ・キ」


「うるせぇ!!俺はガキじゃねええええ!!」


「残念だけど、僕は女の子にしか興味ないからガキはあっちいって」


「うっぜぇええええ!!!!」


なんだろう。この、何?


私が困惑していると、空雅とやらの視線は、再びこちらに注がれて。


「君が退治屋の桜さんかい?」


「はぁ、まぁ、へぇ」


「Je l'aime」


「は?」


何を言ったのかまったく理解もできず、ぽかーんとしていたら、


「!?」


ちゅ、っと私の顔の近くで音が聞こえた。


なんと、頬にき、キスされた。






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