妖怪愛物語
永久の恋
「じゃあ、この話はおしまい!」
葉月さんが手をパン!とたたいた。そして終止符をうった。
「そうじゃな。桜すまんの」
「全然いいですよ」
私はにっこり微笑んだ。
一番つらいのは勿論狐さんだし。事実を教えてもらえてなかったのはちょっとアレだけど、まぁしょうがないことだよね。
でも、桜さんと見た目がまったく一緒ってどうなんだろう。
見てみたいな桜さんとやらを。
「そうだ、桜」
空雅さんが急に私をよんだ。どうしたんだろう。
「ちょっと、おいで」
そういった瞬間私は宙に浮いていた。うわ、またデジャヴ。
「蓮華ー!コイツ借りていくぞ!」
そのときの空雅さんは楽しそうな顔をしていた。まるで子どもみたいな。