妖怪愛物語
洞窟の中は涼しかった。ひんやりしていて、でも心地の良い空気で。
「なんだか外と空気が違いますね」
「まぁ、ここは神聖な場所だからね」
暗いのに不思議と先が見える。空雅さんの顔が見えないはずなのに表情が分かる。全身に力がなんだかみなぎってくる。そしてどこか懐かしい。
不思議な場所。
でも、何で空雅さんはそんなに悲しそうな顔をしているの・・・?
「さぁ、ここだ」
空雅さんの指した先には池があった。透き通っているけど底が見えないはたまた不思議なもの。
「この洞窟は、何なんですか?空雅さん、なんだかおかしいです」