妖怪愛物語
桜さんの大爆笑に疑問を抱きながら、私は、地面に降ろしてもらった。そして桜さんはというとまだ、ツボに入ったのかまだ笑っている。
「桜・・・いい加減落ち着け」
「だってっ・・・あはは・・・空・・・っ」
「あの・・・桜さん・・・?」
私が、そういうと、笑いはぴたっと止んだ。
「そういえば、あんたも桜だよね?」
「え、あ、まぁ、はい」
「ややこしー・・・なんで同じ名前なんですか?空雅さん」
悪ふざけのつもりか、桜さんはそういうのだが、私が言っているようにしか聞こえない。いや、これ本当。
「え?あ、秘密」
今、一瞬絶対動揺した。
でも、まぁ空雅さんも、そして狐さんも私と桜さんは一発で見分けられるであろう。だって、好きな人だもん。逆に間違えたりしたら私が大激怒だけどね。
「これ、意外といけんじゃない?どっちが本物でしょーか!みたいな?」
桜さんも思っていたようだ。