妖怪愛物語



そういえば、狐さんの話が出てないような・・・。


私はそんな疑問がつのり空雅さんに小声で聞いてみる。


「狐さんはいないんですか・・・・?」


「あー・・・うん。まぁ、気にしない気にしない!」


華麗に流されてしまった。


まぁ、どうせまたこのへんたいがぁあああとかいいながら空から降ってくるだろうから深くは考えなくていっか。


「ついたよ・・・っていっても空雅は知ってるか」


「いやいや、うわー超久しぶり・・・・」


「・・・・・って、ここうちじゃん!!!」


着いた場所はどこか見覚えがあると思ったら、現高麗桜神社つまり自宅。


・・・なんだけど、何故か見覚えの無い豪邸が建っている。


「何言ってんの。ここは私のうち」


「言うの忘れてたっけ。神社はコレの跡地に建てられたものなんだよ」


空雅さんが私の耳元で小さくそういう。


あーでもそういえば、私が小さいときおじいちゃんが


『ここは元は、超でっかい豪邸だったんだぞー!』


って、まるで自分のことのようにいってたっけ。




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