きらきら

「穴、掘る?」

「へっ!?」

「途中から、声に出ちゃってたよ。」

最悪だ~。恥ずかしすぎる。

「ねぇ、手、出して?」

そう言って、彼が私の手を取る。

「わあぁっ!」

開いた手の中には、ゴキブリ、
のおもちゃだ。
さっき私があげたやつ。

「お返し~♪」

「…うわ~ん!」


涙が出てきた。

悔しいのか、恥ずかしいのか、もう何だかわからない。
たぶん、全部ごちゃ混ぜの涙。

でも、その中には、うれし涙も混ざっていたと思う。

彼の笑顔がとてもまぶしかった。
< 14 / 19 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop