きらきら
「…病気だったんだ。彼女は最期に僕に言った。《幸せになってね。》って。自分は痛くて苦しかったはずなのに、最後まで僕のことを思ってくれたんだ。だけど僕は弱いから。僕の世界は彼女がいなくなってから、ずーっと真っ暗なんだ。」
彼は色のない笑顔で言った。
「あなたは恋なんてしなければよかったって思ってる?出会わなければよかったって思ってる?」
「どうだろうね。彼女がいない僕の人生なんて、想像もできないよ。」
彼は空を見つめたまま答えた。
私の位置から彼の顔は見えない。
今、あなたはどんな顔をしている?