十年桜~キミトフタリ~
「なあ、宮波ってそんな子だったっけ?」




「ぁ。滝沢くんの前で出しちゃったよー」




 焦る宮波の視線の先には太一。




「いいじゃーん、嘘ついてるの苦しいしな」




「どーゆーこと?」




 宮波はふぅっと息をつくと視線を俺に向けた。




「私ねー?おとなしくしてたけど超うるさい子なんだよねー」




「なんだよねー」




 宮波のまねをして言う太一。




 そんなこと気にしてられなかった。




「まじか?」




「イェーーース☆」




 思い切りの笑顔で笑う宮波。
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