十年桜~キミトフタリ~
「そんなに美優ちゃんが気になるの?」




「は!?」




「だってさっきから校門ばっか見てる」




 俺の机に座って俺に話しかけている美優。




「そんなに・・・美優ちゃんが好きなわけ?」




「んなワケねーだろ」




 後ろにいる宮波のほうに向きなおすと、




 アレ?




 太一がいねえ。




「太一は?」




「バイトだって。大声で叫んで出てったのに気づかなかったの?」




 バイトか。




 出てったことに気づきませんでしたけど?
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