honey boy
私を抱いて走っているいつきは凄く男らしかった。


そんないつきを見る視線がすごかった。


私はそんな視線から逃れるようにいつきの胸に顔を埋めた。



ガラッ保健室のドアを足で蹴り開ける。


『失礼しまーす』


『ドアはもう少し静かに閉めてね。』


動かしていた手を止めて、顔を上げて言う。


『その子どうしたの?』


ぱたぱたと私に近づき、やさしく問いかける。

『大丈夫?横になる?』


『れいせんぱい熱あるから看病して』


そう言い私をベットにおろしていつきは静かに出て行った。


『じゃあこの紙にクラスと名前かいてくれる?』


思ったよりも私は体調がよくないらしい。


手が震えていた。






熱は38度5分。

けっこうあがったな…


『ベット使って。吐きそう?』


ふるふると首をふる。


ベットに横になるとおでこに保冷剤をおかれた。


ひんやりと冷たいそれはすごく気持ちが良かった。



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