私の妹
私達家族は奈々のいる病室へ向かった。
奈々に病気の事をいう決心をつけたのだ。
「奈々.....起きてる?」
「あっお母さんお父さんお姉ちゃん。」
「奈々.....落ち着いて聞いてね?」
「うん。」
「奈々の胸の中にバイキンが住んでるの。
そのバイキンは手術をすればできるの。
でもそのバイキンはまた奈々の体に住み着いちゃうんだって。」
「ふ~ん.....じゃあ手術をいっぱいすればいいんだよね?」
「そうだけど....怖くないの?」
「何で怖いの?奈々は全然ちっとも怖くない。」
奈々はきっと無理をしている。
でもこれ以上何も言わない事にした。
病室を出た後に部屋から泣き声が聞こえたのを
知っているのは私だけだった。
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