紅蓮--Requiem--
「生き延びたいのなら、殺し合いをしろって言うの!?」

玲はそう叫んだ。

「無理や。うち、なんの恨みもない仲間なんて殺されへん。」

「そうですよね…。ここは、みんなの知恵を絞って脱出しませんか?」

観紗がそう言うと、皆は次々と頷く。

「それなら、まず、さっき私たちが入ってきた扉から出られないか確かめよう。彩華、お願い。」

彩華は扉を開けようと引っ張ったり押したり、試行錯誤するが、ハデスの言った通り、ロックがかかっていて開かない。

「ダメや、ビクともせえへん。」

「と言うことは、進むしかないって事だよね…。」

玲は俯いてそう言った。

「迷っている暇は、無いようですよ。」

「観紗ちゃん、どういうこと?」

玲がそう訊ねると、観紗はおもむろに、ある一点を指した。
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