紅蓮--Requiem--
2
我に還った私は、玄関から校舎に入る。そこにいる者たちは皆、暗い顔をしていた。
私はいつものように2年A組の教室に入り、自分の席に着く。
私の席は窓際の一番後ろだ。いつもはこの窓から外の景色を眺めているのだが、今日は霧が覆っているために、外の様子を確認することすらできない。
そのうち、クラスの友達の西奈 玲(セナ レイ)が私に話しかけてきた。
「沙耶。今日、すごい霧だよね。」
「うん。学校に来る途中足元も見えなくて、とっても怖かったよ。」
沙耶、葛城沙耶(カツラギ サヤ)というのは私の名前だ。彼女は無二の親友で、かけがえのない存在である。
「そういえば、またクラスの男子たちが、沙耶のこと話してたよ。可愛すぎるとか何とかって。沙耶さぁん、モテモテだねぇ。」
「そんなことないって。玲だってモテるじゃん。」
「沙耶さん程じゃないよ。沙耶はクラストップの成績を誇る、才色兼備のスーパー美少女だからね。」
「そんな、言い過ぎだよぉ。」
「言い過ぎじゃないって。こんな美少女、男子がほっとかないよ。」
「玲だって、男子がほっとかないくらいかわいいんだからね。」
私は負けじと、玲に言った。
「お褒めの言葉、ありがとうございます。沙耶様。」
玲はわざとらしく丁寧にお辞儀をする。
「もうっ!怒るよ?」
「ごめんごめん。でもホントのことだよ。ほら、もうすぐチャイムが鳴るから。」
そう言うと玲は自分の席に着き、わざとらしく耳を塞いだ。
私は何だか負けた感じがしたが、先生が教室に入ってきたので、慌ててイスに座り直す。それを見て玲はクスクス笑っていた。
朝のホームルームが終わり、私は玲の頭に軽くチョップをいれてやる。玲は大げさに叩かれた所を押さえながら、プクッとふくれっ面をした。
私はいつものように2年A組の教室に入り、自分の席に着く。
私の席は窓際の一番後ろだ。いつもはこの窓から外の景色を眺めているのだが、今日は霧が覆っているために、外の様子を確認することすらできない。
そのうち、クラスの友達の西奈 玲(セナ レイ)が私に話しかけてきた。
「沙耶。今日、すごい霧だよね。」
「うん。学校に来る途中足元も見えなくて、とっても怖かったよ。」
沙耶、葛城沙耶(カツラギ サヤ)というのは私の名前だ。彼女は無二の親友で、かけがえのない存在である。
「そういえば、またクラスの男子たちが、沙耶のこと話してたよ。可愛すぎるとか何とかって。沙耶さぁん、モテモテだねぇ。」
「そんなことないって。玲だってモテるじゃん。」
「沙耶さん程じゃないよ。沙耶はクラストップの成績を誇る、才色兼備のスーパー美少女だからね。」
「そんな、言い過ぎだよぉ。」
「言い過ぎじゃないって。こんな美少女、男子がほっとかないよ。」
「玲だって、男子がほっとかないくらいかわいいんだからね。」
私は負けじと、玲に言った。
「お褒めの言葉、ありがとうございます。沙耶様。」
玲はわざとらしく丁寧にお辞儀をする。
「もうっ!怒るよ?」
「ごめんごめん。でもホントのことだよ。ほら、もうすぐチャイムが鳴るから。」
そう言うと玲は自分の席に着き、わざとらしく耳を塞いだ。
私は何だか負けた感じがしたが、先生が教室に入ってきたので、慌ててイスに座り直す。それを見て玲はクスクス笑っていた。
朝のホームルームが終わり、私は玲の頭に軽くチョップをいれてやる。玲は大げさに叩かれた所を押さえながら、プクッとふくれっ面をした。