紅蓮--Requiem--
 私たちは四人で先生を探しに行った。観紗もついて来てくれるようだ。

倉庫までは百メートルもない。目的地にはすぐについた。

「先生、どうしました?」

倉庫のドアを開ける。

「きゃっ!」

「うわぁっ。」

そこには、先生の姿があった。しかし、それは明らかに死体である。身体は溶け崩れ、口からは大量の血を吐いていた。

あたりにたちこめる生臭い異臭と、あまりにも無残な亡骸に、思わず私は口を塞いだ。

「きゃぁぁぁぁっ。」

玲はそのあまりにも酷い光景を見て、絶叫する。その後しばらくは、私たちからはもう、言葉は出なかった。

と言うより、口も開くことができないくらい、恐怖や絶望が強すぎたのだ。

しばらくして、やっと重い口が開くようになった。

「どうして先生が…。どうして…。」

玲は、泣きながらそう繰り返す。いつもは涙を見せぬ彩華も、この時は泣くしかなかった。

「落ち着いて。このことを他の先生方に伝えよう。救急車呼ばないと…。」

私は泣きそうな自分を必死に抑えて、三人にそう言う。

「そ、そうだよね。しっかりしないと。よし、職員室に行こ。」

私たちは、職員室に向かった。
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