99通目のラブレター
書きあがった手紙を読み返して、我ながらちょっと馴れ馴れしすぎたかな?と思った。
せやけど、そんくらい、俺の心は舞い上がっとったんや。
俺はもう一回だけ読み直してから、手紙を封筒に入れて切手を貼った。
そんな単純な動作でさえ、俺には初めてで、新鮮やった。
「おかん~これ明日出してきて~」
「はいはい、ちゃんと出してくるよ」
「おーきに!」
おかんに手渡したそれは、薄い青色をした、無地のシンプルな封筒やった。
それに書いてある春奈ちゃんの名前を見て、俺はなんだかまた嬉しくなった。