もし会いにきてくれたら、もう離さない




『…お前には刺激が強い』って他の誰かなら、いいの?



私じゃ駄目なの?…恭ちゃん。



他の人とは出来るのに…私には、してくれないの?





言葉じゃ伝わらない。


恭ちゃんにはかなわない。


だから気付いてよ…。





「…紗智…、おい…っ、」




何度も口づけたあと、恭ちゃんの首筋に舌を這わせた。




「っ、…」




「…恭ちゃん、好きなの。」



「…っ、…やめ…っ、そんな簡単に好きとか言うな。子供のクセに。」



「子供じゃない。」




どんなに行っても伝わらない悲しみと、夏の暑さで眩む頭で、恭ちゃんにしがみついた。



一度離れた唇をまた塞ぐと、恭ちゃんの吐息が口の中で漏れた。



上がる体温と、高揚する感情に、めまいがしそうだった。



吸いつくように口づけて、恭ちゃんの口内を弄る。



「…さ…ち…、っ…」





薄く眼を開けた恭ちゃんの手が、私をキツク抱きしめる。



「…恭ちゃ…っ、…」




背中に回された恭ちゃんの手が熱くて、吐く息がとろけそうに熱くて、いつの間にか、恭ちゃんに下で組み敷かれた格好になっていた。



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